Esectrum Avanti for Windows2000 Hardware [part1]




ハード部の作り方(キーボード基板の流用)
ハード部の作り方(専用ハードウェアの製作[手配線])
ハード部の作り方(専用ハードウェアの製作[専用基板])
番外編(試作中の失敗作)
 


・ハード部の作り方(キーボード基板の流用)

 がんばれ、以上。
 すんませんでした、言ってみたかっただけです。・・・えーとハードウェアの知識ってひとそれぞれレベルがかなりバラつきますので「殆ど説明なしで作れる人」向けの説明しか出来ません。m(_ _)m「スイッチの仕組み」「キースキャンとは」が解るかどうかがボーダーラインかな? あとは「ハンダ付け経験あり」「機械を分解してもネジが余らず元通りに組める」というのも必須スキルかも。

 電子工作なんて初めてだ!とか、ハンダゴテなんか握った事無いよ!という方は是非、「電子工作」「入門」とかキーワードにしてgoogleとかで検索して色々読んでみたり、入門書を買ってみたり、簡単なキットとか購入して練習してみましょう。ダーツボードは そんなに安価なものじゃありませんのでぶっつけ本番で成功するとはとても思えません。原理があまり理解できなくても、どういう 部品はどう配線してやらないといけないのか(方向の有無とか)は最低限の知識として必要と思います。

 この方式は単に配線をするだけで電子部品が一切必要ではないという点でとても簡単なのですが、欠点が2つほどあります。 1つ目は「キーボードマトリクスにうまく適合するEボードでないとダメ」、2つ目は「人がキーを打つ時の短絡時間を基準に作られている のでダーツが当たった瞬間が短いと反応してくれない事がある」という問題があります。
 作者が最初に作ったのはこの方式で、マトリクスの対応はキー入れ替えツールの併用でどうにかなり、また反応時間については作者の 使っているダーツ重量(20g)や投げ方(やや強めの直線的)が合っていたようで問題なく使えました。

 まずはキーボードをバラします。USBでもPS/2でも構わないんですけどPS/2だとOSの種類によっては再起動が必要だったりして非常に面倒ですので私はWindows2000+USBの組み合わせをチョイスしました。(文字や数字を入力する場面もあるのでPC本体のキーボードと併設できるUSBじゃないと厳しいかも)

 キーボードをバラすと中に半透明のフィルムシートが出てくると思います。上下2枚で構成されてそこから回路基板に接続されています。この接続部の信号線がマトリクスというやつで、任意のキーが押されるとこの信号線のうち2本が短絡します。実際には抵抗が数十オームあるでしょうからテスターの導通チェックでは反応しないかもしれません。抵抗を計るモードで抵抗値を調べてやりましょう。目視でパターンを追っていってどのキーがどの信号に繋がっているか見る方法もありますが案外間違えますのでテスター併用を勧めます。
 この調査作業を全キーぶんひたすらやるんです。この対応を一覧表にまとめるとそれがマトリクス表というヤツです。

 次にEダーツボード(型番:AP-50 もしくは RI-008 等?)も分解してみると同じような半透明シートが現れると思います。はい、もう説明不要ですよね、さっきのキーボードの時と同じ作業をするんです。こうして出来上がった2種類のマトリクス表をよーくみて下さい。恐らくEダーツボードのほうは8×8マトリクス程度に収まっているはず(シングル1〜20、ダブル〃、トリプル〃、インブル、アウターブルの合計62種類のキー入力として判定さえ出来れば成立するため)ですが、これをキーボードのマトリクスに照らし合わせた時、キーとして存在しないマトリクスやソフトで簡単に検出不能な特殊キー(ALT, SHIFT, CTRL, TABなど)に割り当ては出来ません。
 2007/01/19更新:特殊キーにあたってしまった場合、AutoHotkeyという海外製ツールによってキーマッピングの再割付を行うことで解決する場合があります。  定義例1  定義例2(へるにあ博士様ご提供)
 実際に私が調査したものは下記の通りです。X1とかY2とか番号は任意に自分で振っただけでして直接キーボード基板のコネクタ部にマジックで記入してあります。


マトリクス調査表(AP-50 & TK-U12FYLBK(USB))
キーボードのマトリクスは信号線の並び順や特殊キーの
座標を除き下記型番もほぼ互換がありそうです
TK-U12FYALBK (USB)
TK-U12FYALG (USB)
TK-P12FYS (PS/2)
TK-U12FY (USB)[入手済みですが未調査]


マトリクス調査表(ひs様ご提供:PL89C=ドンキホーテ扱いのEボード?)
[作成メモ]


マトリクス調査表(ひs様ご提供:TK-U12FYALBK(USB) )


マトリクス調査表(ひs様ご提供:ZKB-SBC01(USB) )


マトリクス調査表(へるにあ博士様ご提供:AP-50,BKBU-J109LG(USB) )

マトリクス+AutoHotkeyスクリプト+KEYCODE.ini定義例

PS/2富士通キーボード&コンパックキーボードマトリクス表

 あとはハンダ付けするだけです。フィルムシートに直接ハンダをするのは無理なので元々のEダーツボードに入っていた基板からコネクタをもぎ取ってそこにハンダ付けし、USBキーボードの基板に繋ぎます。USBキーボード基板側はどこかしらハンダ付けできるランドとかスルーホールがあると思います。

 接続が終わったら適当にメモ帳でも起動してEダーツボードのセグメントをマトリクス調査表見ながら順に押していって予定通りのキーに割り当てが出来ているかチェックしましょう。

 作者の場合Eダーツボードに元々付いていた基板のボタンを[BackSpace]に割り当てたかったのでボタンの両極を(X7-Y3)にそれぞれ結線してあげてプレーヤーチェンジがEボード単体で出来るようにしました。さらにUSBキーボードの基板に付いているLEDのうちScrLockのLEDからEダーツボードプレーヤー1表示LEDに配線してワンスローが終わった時にEボードを点滅させる事が出来るようにもうひと工夫してます。→キーボードドライバによってはBeepがうるさかったりする原因になりますのでハード工作しない人はLED制御しないよう定義を修正して下さい。

 キーボードの様子は下記の通り。


USBタイプの裏面


USBタイプのフィルムパターン


USBタイプの基板表面


USBタイプの基板裏面


USBタイプの基板裏面、X−Yピン対応

 


 


PS/2タイプの裏面


PS/2タイプのフィルムパターン


PS/2タイプの基板表面


PS/2タイプの基板裏面


PS/2タイプの基板裏面、X−Yピン対応

 どうやらPS/2タイプは僅かにキーマトリクスが違うようです。でもまぁ特殊キー のところだけみたいで・・・全部調べてませんが半分程度導通チェックしてみたら USBタイプと殆ど一緒、Esectrum製作に使うエリアは全共通だと思われます。多分。

 で、実際どうEボードと繋がるのか・・・以下特に説明を十分にしませんが。単に 配線しただけなので。


Eボードのフィルムパターン
対応するセグメントと配線先をマジックで記入してある。
セグメント裏面の白っぽいのはチリ紙を詰めて消音化(効果僅か)


Eボードの基板からフィルムパターンへの接続端子を除去


右のフィルムシートがXで左からX1・・・X8
左のフィルムシートがYで左からY1・・・Y8


取り外したコネクタとキーボード基板をハンダ付け


配線の様子全体


キーボード基板からはLEDが除去済み


キーボード基板のLED端子からEボードのLEDへ配線


プレーヤーチェンジボタン用に基板をパターンカット
X7(緑の線)-Y3(赤の線)からボタンに配線


パターンカット・配線の全体


番外編:
Arachnid E425ARA(E425TC)

・PICを使ってマトリクスを入れ替える

 E425TCは9x10というマトリクス空間で、TK-U12FYLBKに接続する際、どのように マトリクスのX-Yを並び替えても対応が出来ない。じゃー入れ替えましょうという 事でPICワンチップマイコンにプログラムして変換基板を作ってみました。

 回路図
 マトリクス
 変換表
 PIC16F877ソース&ファームモジュール
 PICライターを用意しないといけなかったり、めっぽう大変なわりには処理能力が 僅かに足らず、並べ替えが精一杯。感度のアップにはなりませんでした。(AP-50と 同等もしくはチョイ落ち)

 結局この方法はボツで、別項のUSB-IO使用方式を採用する事にします。

 

 

使い方その他概要のページへ


スペックその他詳細のページへ


トップページへ



© 2004- 日曜プログラマー ◆ESEQ.Me.lU